佐々木 俊尚
グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する 文春新書 (501)
 |
人気ランキング : 498位
定価 : ¥ 798
販売元 : 文藝春秋
発売日 : 2006-04 |
 |
丁寧に作られた良書です |
書名は「グーグル」であるが、グールルという会社や事業内容を主題としている
わけではない。著者が「サーチエコノミー」と表現している社会的な変化について
突っ込んだ考察がなされている。大変面白い。
読売新聞が起こした訴訟、地方都市のしがないメッキ工場や羽田空港の駐車場に
実際におきたことを提示しながら、その意味を提示するという手続きをくり返しながら
グーグルがもたらそうとしている新しい世界(秩序というべきか)を説得力を持って
描き出していると思う。丁寧に作られた良書です。
 |
ウエッブ2.0時代を生きるジャーナリストの分析 |
著者はブログなどを膨大にRSS登録し、それを情報収集の有効な手段としている(近著にて披露)という、ある意味ウエッブ2.0時代にふさわしいジャーナリストである。
実は、この本ではグーグルがどういう人たちや仕組みで業務が行われているということは、あまり書かれていない。むしろ、グーグルなどがもたらしたウエッブ2.0的な世界が引き起こすであろう(あるいは、すでに引き起こされた)事象について、淡々と分析が進んでいく。
従って、題名に惹かれてグーグル社を本書で知ろうとする方がいるのであれば、注意を要する。
この本はまずは入門書なのだと思われる。ここから、読者がいかにその後の知的生活の中で(他書の読書などを通じて)、迫り来るウエッブ2.0的なものをどのようにとらえ考えるかこそが、重要になるのであろう。
 |
結局は検索だ |
この本を買う前に「ウエブ進化論」を読み、その際に「誰でもわかるパソコン・IT・ネット用語辞典」を使って難解用語を調べて読み進めました。結局は、ウエブ2.0でのビジネスというのは『知の集積」と「検索」が中心であることが理解してよかったと想います。
 |
グーグル本であえて一冊お薦めするとしたらこの本かも |
「ザ・サーチ グーグルが世界を変えた」の指し示す内容を、日本の実態に合わせて非常にわかりやすく敷衍している。その分、衝撃は無いけれど、よりグーグルの凄さとヤバさがクリアに伝わってくる。
この本でもアドセンスがグーグルの大きな収入源になりつつあることが示されているけど、ブログなど個人による情報発信の可能性と危険性ってのをあらためて感じさせてくれる。これまで受け手でしかなかった個人が簡単に情報発信者になれる時代。余程の自覚を持っていないと、広告代理店やPR会社にホイホイ乗せられていとも簡単に資本に絡め取られてしまう。金ほしさ、有名性への欲望から、自ら魂を売り渡してしまうお調子者だって出てくる(うまく付き合ってけばいいんだけどさ)。それと、一見公平中立に見えるインターフェイスの裏に中国版グーグルのような政治が潜んでいる、グーグルだって私企業なんだ、っていう認識の必要性。ブログもSNSも楽しいしグーグルも便利だけど、無自覚な依存はやっぱ危険だよねってこと。
この本、グーグルの可能性を書き連ねて、最後の章でその危険性に触れて釘を刺すっていう、新聞記者出身の著者らしい非常に良心的な作り。最近、グーグル本が巷に溢れているけど、あえて一冊お薦めするとしたら、この本かもしれない。
 |
「ウェブ進化論」よりおもしろくて、その世界がよくわかる |
さらっと読めて、それでも内容が充実してるって思いました。
グーグルにフォーカスしたことにより、
かえって「WEB2.0」の世界がわかりやすかったです。
グーグルのプラス面だけでなく、マイナス面もちゃんと書かれてます。
さすがジャーナリストの書いた本だとも思いました。
また、「ハッカー」と「クラッカー」の使い分けが
きちんとしているのも気持ちよかったです。
意外と混同されたまま云々されてることが多いですからね。
とにかくマスメディアが伝えるものが全てではない、
マスメディアの情報を鵜呑みにすることの危険性をも
改めて認識させていただける切り口の本でもあるような気がします。